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地震保険の保険金請求のコツや査定のポイントは?保険金を請求する際の流れもご紹介!

2022.1.24

災害大国である日本において、万が一の地震や津波の被害に備えて地震保険に加入しておくことは有効な対策といえます。しかし、地震保険へ加入しているにもかかわらず、被災した後になって保険金の請求を忘れたり、手続きが遅れたりするケースも少なくありません。

そのような場合に備えて、地震保険の保険金を請求する流れを知っておけばいざというときでも安心です。また、適正な保険料を請求するためにも、地震保険でどのような箇所が査定のポイントになるのかを把握しておくことも重要です。

今回の記事では、地震保険の保険金請求の流れや査定ポイントについて詳しく解説しましょう。



地震保険の保険金を請求する際の流れ

はじめに、地震保険に加入している家屋が地震や津波の被害に遭った場合、どのような流れで保険金が支払われるのかを紹介しましょう。保険金の請求から実際に振り込まれるまでには、大きく分けて4つのプロセスを経ることになります。

1.保険会社への連絡・訪問日程の調整

地震保険に加入しているからといって、大きな災害が生じた場合に自動的に保険金が振り込まれるものではありません。建物によっても被災状況は異なるほか、個別に契約している地震保険の内容によっても支払われる保険金が異なるためです。
 

そこで、まずは保険会社へ連絡のうえ、地震による損害状況を確認するための鑑定人を派遣してもらいます。保険会社と電話で相談のうえ、鑑定人が訪問する日程を調整しましょう。

2.鑑定人立ち会いのもとで被害状況の確認

鑑定人が現地まで訪問したら、自宅の壁や基礎、柱など細かいところまで確認し被害状況を把握します。なお、鑑定人が査定する際のポイントは建物の種類や規模、発生した災害の種類によっても異なり、これらのポイントについては別途詳しく解説します。

3.保険金の算出・了承

鑑定人が建物の状況を査定した結果をもとに、保険会社が保険金を算出し契約者へ提示します。提示された保険金の額に納得できた場合には、それを了承し手続きを進めます。

4.保険金の支払い

保険会社から提示された保険金に納得し了承した後、実際に保険会社から指定の口座へ保険金が振り込まれます。契約者本人が着金を確認し、一連の請求手続きは完了となります。



地震保険の査定ポイント

地震保険でどの程度の保険金が支払われるかは、鑑定人の査定結果が大きく影響します。そもそも鑑定人とは「損害保険登録鑑定人」の資格をもった専門職であり、第三者の客観的な視点から被災状況を確認します。

地震保険の査定にあたっては「地震保険損害認定基準」とよばれる統一的な基準をもとに判断されるのですが、建物の損害と家財の損害については査定ポイントも異なります。

建物の損害認定ポイント

建物の損害を査定する場合には、まず主要構造部の損害状況を確認します。建物の工法によっても査定ポイントは細かく分かれますが、主に基礎や屋根、外壁、軸組(柱)などの状況を確認します。これらは木造住宅を査定する場合のポイントですが、鉄筋コンクリート造や鉄筋造の場合は建物全体の沈下や傾斜の有無などが主な査定ポイントとなります。

また、津波による被害を受けた地域では、浸水の高さも重要な査定ポイントとなります。たとえば、床上浸水または地盤面から45cm以上を超える浸水被害があった場合には、主要構造部に損傷がなかったとしても一部損として認められる場合があります。

家財の損害認定ポイント

家財の損害を査定する場合には、分類ごとに1品目あたりのパーセンテージが決まっています。たとえば、「食器陶器類」に分類される食器や調理器具、食料品などは1品目あたり1%とカウントされ、最大5%が査定の上限となります。

ただし、地震によって皿が5枚割れたとしても、枚数に限らず1品目(1%)としかカウントされません。また、冷蔵庫や洗濯機、テレビなどの家電製品は最大20%、衣類や寝具類は最大30%というように、分類ごとに査定の上限割合も決まっています。

地震保険の査定に不服がある場合の相談先

地震保険の鑑定人は公平な立場から査定を行いますが、人間である以上、見落としや誤認が発生する可能性はゼロではありません。立ち会い時には疑問に感じていなかったものの、後になってから疑問が生じるケースもあるでしょう。そのような場合には、保険会社に対して不服申立てができます。

また、保険会社への対応にも納得できない場合などは、日本損害保険協会が運営している「そんぽADRセンター」へ問い合わせ・相談することも可能です。




地震保険の保険金を請求する際のコツ

地震保険に加入しているものの、「保険金請求の手続きを忘れてしまった」または「鑑定人の査定結果にどうしても納得できない」などのトラブルが発生することがあります。

このような事態を防ぐためには、保険金を請求する際のコツを押さえておく必要があります。今回は、特に重要な2つのポイントをピックアップしてみました。

保険会社への迅速な連絡

地震保険の保険金請求にあたって、もっとも基本的なポイントとなるのが連絡のタイミングです。地震の被害に遭った場合、保険会社へ保険金を請求できるのは3年までと法律によって定められています。そして、保険会社によっては3年よりも短い請求期限が定められているところも存在します。

そのため、保険金の請求手続きを忘れてしまい、気づいた頃には期限が過ぎてしまっていたというケースも考えられるため、できるだけ早めに保険会社へ連絡することが鉄則といえます。また、地震が落ち着いたあとで自宅を修復してしまうと、損傷箇所が判別できず保険金の請求が難しくなることも考えられるため注意しましょう。

写真または動画の撮影

家屋の外壁や屋根、基礎といった主要構造部の損傷は、地震によってできたものか経年劣化によってできたものかを鑑定人によって確認できます。

しかし、なかにはオーナー自身が査定結果に納得できずトラブルに発展することもあります。また、同様に家財の損害認定についても、地震によって生じた損害であるかの証明が難しいケースがあるでしょう。

そこで、地震直後の様子を写真や動画として収めておくことで、保険会社とのトラブルを防止することが期待できます。



保険金請求代行業者の利用もおすすめ

地震保険の保険金を請求するにあたっては、保険会社への連絡をはじめとして鑑定人の立ち会いなどさまざまな手続きが必要であることから、面倒に感じる人も少なくありません。

そこで、保険金の請求にあたってさまざまなサポートを行ってくれる専門の業者もあります。

保険金請求代行業者とは

保険金請求代行業者とは、地震保険や火災保険などの保険金を請求するにあたって、さまざまな助言やサポートをしてくれる業者のことを指します。「代行」という名称がついていますが、実際に手続きの代行ができるわけではなく、あくまでも手続きの仕方や手順、ルールなどを教えてくれる業者です。

保険金請求代行業者を利用するメリット

地震や火災によって住宅に大きな損害が生じた場合、多くの人はショックを受け、保険金などの手続きを行う気力さえ失ってしまうこともあります。また、地震保険の契約内容を細かく確認することが難しく、手続きが後回しになってしまうケースもあるでしょう。

そのような場合、保険会社との契約内容に沿って必要な手続きをサポートし、適切なアドバイスをしてくれる業者は精神的な支えにもなってくれるはずです。

信頼できる保険金請求代行業者を選ぶポイント

保険金請求の代行を行っている業者のなかには悪質な業者も存在し、消費生活センターや保険会社から注意喚起も行われています。保険金請求のサポートや助言を行うことは決して違法ではないものの、悪質な業者が後をたたないことからマイナスのイメージをもたれがちです。

そこで、信頼できる保険金請求代行業者を選ぶためには、以下のポイントに注意するよう心がけましょう。

住宅の修理やリフォームとの抱き合わせではない

悪質な業者の典型的な手口として、保険金請求のサポートは無料である代わりに、保険金で住宅の修繕やリフォーム工事を請け負うことが条件となっているケースがあります。しかし、このような行為は独占禁止法に違反するものであり、高額な修理費や工事費を請求されることも多いため絶対に契約すべきではありません。

また、工事との抱き合わせではないものの、修理やリフォーム業者を斡旋する業者とも契約は結ばないほうが良いでしょう。

契約書の控えが発行される

悪質な業者の場合、契約内容を明記した正式な契約書を交わさないケースがほとんどです。そのため、正式に依頼する前に契約書の控えを発行してもらえるかを確認しておきましょう。

保険会社の名前を出さない

悪質な業者のもうひとつの手口として、保険会社の名をかたるケースが少なくありません。たとえば「◯◯損害保険と提携している」などの言葉が出てきたら、ほぼ悪質業者と考えて間違いないでしょう。



保険金請求代行業者も活用しながら手続きを忘れないようにしよう

地震保険には最長3年という請求期限があることから、気づいたときには保険金の請求ができなくなっていたというケースが少なくありません。そのようなミスを防ぐためにも、できるだけ早めに保険会社へ連絡することが重要といえます。

ただし、保険金請求の手続き方法や手順、連絡先が分からない場合などは、保険金請求代行業者に相談してみるのもおすすめです。